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Christmas Rose

Lo, How A Rose Ever Blooming
ロー、ハウ・ア・ローズ・エヴァ・ブルーミング
(賛美歌96番)

曲メモ



クリスマス・ローズ

Lo, how a Rose e'er blooming
from tender stem hath sprung!
Of Jesse's lineage coming,
as those of old have sung.
It came, a floweret bright,
amid the cold of winter,
When half spent was the night.

Isaiah 'twas foretold it,
the Rose I have in mind;
Mary we behold it,
the virgin mother kind.
To show God's love aright,
she bore to us a Savior,
When half spent was the night.

The shepherds heard the story
proclaimed by angels bright,
How Christ, the Lord of glory
was born on earth this night.
To Bethlehem they sped
and in the manger they found Him,
As angel heralds said.

This Flower, whose fragrance
tender with sweetness fills the air,
Dispels with glorious splendor
the darkness everywhere;
True Man, yet very God,
from sin and death He saves us,
And lightens every load.




日本の歌詞の歌い出しです

「エサイの根より」

エサイの根より 生(お)い出(いで)たる
奇(くす)しき花は 咲き初(そ)めけり
我が主イェスの 生まれ給いし この良き日よ・・・


−− 対訳を作成中 −−



memo

Lo, How A Rose Ever Blooming
作詞:1-2番:15世紀のドイツのキャロル
   3-4番:フリードリヒ・レイリッツ
   Friedrich Layritz
英訳:1-2番:セオドア・ベイカー、1894
   Theodore Baker
   3-4番:ハリエット・レイノルズ・クロース
   Harriet Reynolds Krauth(1845-1925)
作曲:"Es Ist Ein Ros"
    Alte Catholische Geistliche Kirchengesäng、1599
編曲:ミヒャエル・プレトリウス、1609
   Michael Praetorius (1571-1621)

16世紀の宗教改革の初期に、マルティン・ルター率いる改革派は、聖母マリアについての歌をどうするかで頭を悩ましていました。プロテスタントは、信仰としての「聖母被昇天」を認めないことになっているからです。ドイツのマイスタージンガーによって有名になったこれら聖母礼賛の曲は、イエスその人よりも、聖母マリア礼賛の方に重きがおかれていたので、なんとしても変更せねばなりませんでした。

こうして、いくつかの変更がなされましたが、そのほとんどは「聖母マリア」の文言を「イエス・キリスト」とすることでよかったようです。そうしたのキャロルのうち、英語圏でも有名になった曲の一つが、古いラインラントの次の言葉で始まるキャロルでした。
Es ist ein 'Ros' entsprungen
(一つのバラが芽ばえる)
Aus einer wurzel zart.
(あるか弱い根から)
この原詩は15世紀ごろのものと言われ、旧約聖書「イザヤ書」の次の文章を元に書かれていました。
エッサイの株から一つの芽が出、
その根から一つの若枝が生えて実を結び、
その上に主の霊がとどまる。
(旧約聖書「イザヤ書」11章1-2節)
エッサイ(Jesse)とは第2代イスラエル王ダビデ(David:BC.1000-962頃) の父親のこと(「サムエル記上」16章など)であり、ベツレヘムに住んでいた者(一説では牧人)でした。つまり、このイザヤの預言は、ベツレヘムのダビデの直系の子孫に、救世主(キリスト)が現れるという内容だとされています。そして、ヨセフはその由緒ある血筋の者でした。(「マタイによる福音書」1章1-17節)

なお、「エサイの根」は、聖書に登場するイエス・キリストの呼び名だと言われているものの一つで、他にインマニュエル、サピエンティア、クラヴィス・ダヴィデなどが知られています。これらについては、「ひさしくまちにし」の「七つの偉大な"0"」の記事を参照して下さい。

この美しい歌をなんとか英語で歌えるようにと、いろいろな翻訳がなされました。そして、最も有名になったのが、1894年に著名なアメリカの学者で音楽編曲者でもあったセオドア・ベイカーによる「Lo, how a Rose e'er blooming」という翻訳で、これが定訳として定着することになります。

セオドアは2番にこう書いています。
Isaiah 'twas foretold it,
(イザヤが預言しているように)
The Rose I have in mind;
(そのバラは私の心の中に咲く)
With Mary we behold it,
(我らはそれを見つめる)
The Virgin mother kind,
(慈しみ深き聖母マリア様と共に)
To show God's love aright
(神の愛が正しく現れ)
She bore to men a Savior,
(マリア様は救世主をお産みになられた)
When half spent was the night.
(その聖なる夜半に)
ここで、ベツレヘムでの出来事がイザヤの預言によると示されています。この背景には、様々なバラを愛するドイツの民の心があるのかも知れません。ドイツの人々にとって、バラの中に御子の姿を見ることは美しく意味深い象徴だったのでしょう。マルティン・ルターその人も、バラの紋章をそのコートの袖に記していたと伝えられています。

ここで歌われる「冬の最中に咲くバラ」とは、一般の赤いバラではなくクリスマス・ローズ」のことだと言われています。

なお、教会壁画などでは「エッサイの樹」という図柄が有名ですが、これはクリスマス・ローズの花とは無関係です。これについては別項でまとめたく思っています。
<絢>





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