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Joy To The World
ジョイ・トゥ・ザ・ワールド
(賛美歌112番)
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▼ 対訳

▼ 曲メモ

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Joy to the world! The Lord is come:
Let earth receive her King.
Let ev'ry heart prepare Him room,
And heaven and nature sing,
And heaven and nature sing,
And heaven and heaven and nature sing.
Joy to the world! The Saviour reigns;
Let men their songs employ;
While fields and floods, rocks, hills, and plains,
Repeat the sounding joy,
Repeat the sounding joy,
Repeat, repeat the sounding joy.
He rules the world with truth and grace,
And makes the nations prove
The glories of His righteousness
And wonders of His love,
And wonders of His love,
And wonders, wonders of His love.
● 日本の歌詞の歌い出しです
「もろびとこぞりて」
もろびとこぞりて
むかえまつれ
久しく待ちにし
主は来ませり
主は来ませり
主は主は来ませり・・・

Joy to the World
Joy to the world! The Lord is come:
世界に満ちる喜びよ! 主は来たりぬ
Let earth receive her King.
王を迎えいれよ
Let ev'ry heart prepare Him room,
世に 諸人の胸に
And heaven and nature sing,
天も地も こぞりて謳え
And heaven and nature sing,
天も地も こぞりて謳え
And heaven and heaven and nature sing.
天も地も こぞりて謳え
Joy to the world! The Saviour reigns;
世界に満ちる喜びよ! 救い主は統(と)べられぬ
Let men their songs employ;
喜びの歌よ 響きあえ
While fields and floods, rocks, hills, and plains,
平野に、海原に、岩山に、丘に、そして草原に
Repeat the sounding joy,
喜びの響き たえまなく
Repeat the sounding joy,
喜びの響き たえまなく
Repeat, repeat the sounding joy.
喜びの響き たえまなく
He rules the world with truth and grace,
しろしめす まことと優しさ
And makes the nations prove
はらからよ 声を和し
The glories of His righteousness
高潔と 栄光と
And wonders of His love,
愛の奇跡を たからかに
And wonders of His love,
愛の奇跡を たからかに
And wonders, wonders of His love.
愛の奇跡を たからかに
<訳:絢>
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Joy To The World
作詞:アイザック・ワッツ、1719
Isaac Watts, Psalms of David (1674-1748)
作曲:ローウェル・メイソン、1848
Lowell Mason(1792-1872)
● 「宝石」と「宝石箱」
作詞者のアイザック・ワッツ(左)は、背が低く、お世辞にもハンサムだとは言えない人でした。エリザベスという若い婦人が、ワッツの詩に惚れ込み、まだ見ぬワッツに恋をしてしまいました。その思いが昂じて、ついに彼に「結婚して欲しい」とまで言い始めました。ところが、エリザベスは彼に会ったとたん、その申し出を反故にしてしまいます。あとで彼女がワッツに送った手紙が残っています。
「背は150センチくらい、彫りは浅く、かぎ鼻で、頬骨は張り出し、目も小さく、その肌の色はまるで死人のよう、、、。私はあなたの詩才は宝石のように愛します。けれど、その宝石の入れ物は好きにはなれません」
ワッツは美男子ではなかったかも知れません。しかし、その詩才は類まれなものでした。讃歌の題材としたものは旧約聖書の詩編(the Psalms)でしたが、新約聖書の文脈でこの讃歌を書き上げました。
このワッツの作品は「新約聖書の言葉によるダヴィデの詩編 (Psalms of David Imitated in the Language of the New Testament; 1719)」に載せられているものです。それによると、これは詩編98の4-9を元に書かれています。同じ文字が現れるのは確かですが、両者の類似点を探るのはなかなか困難です。それだけ、ワッツのオリジナリティが発揮されているということでしょう。
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*『詩編』は旧約聖書に載せられていますが、イエスによって使われ、新約聖書の筆者によって引用されてきました。そのため、キリスト教会の起源の時からその信仰の宝として大切にされています。
以下はワッツが題材としたと言われている詩編です。ただし英文は、宗派、版により違うことがあります。
詩編96
10Say to all the nations, "The Load is king!
The earth is set firmly in place and cannot be moved;
he will judge the peoples with justice."
11Be glad, earth and sky!
Roar, sea, and very creature in you;
12be glad, fields, and everything in you!
The trees in the woods will shout for joy.
13when the Load comes to rule the earth.
He will rule the peoples of the world with justice and fairness.
詩編98
4 Sing for joy to the Load, all the earth;
praise him with songs and shouts of you!
5Sing praises to the Load!
Play music on the harps!
6Blow trumpets and horns,
and shout for joy to the Load, our king.
7Roar, sea and every creature in you;
singk, earth and all who live on you!
8Clap your hands, you rivers;
you hills, sing together with you before the Loard,
9becuase he comes to rule the earth.
He will rule the peoples of the world
with justice and fairness.
この歌は、特に第1連以外ではイエスの降誕には関連した内容ではなく、聖母マリア、聖ヨセフ、羊飼い、三人の賢者なども登場しません。しかし、だからと言って、この歌をクリスマスの代表曲の一つとすることに異議をさしはさむ人はいないでしょう。むしろ逆に、年間を通してどの季節にも唱和出来る内容なので、さらに多くの人に親しまれるようになったと言えるでしょう。
ワッツがすぐに受け入れられたわけではありません。「なぜ詩編を書き換えるようなまねをしたのだ」という抗議が寄せられました。
● 「ヘンデル」の名に隠れた作曲者
それから百年あまり、多くの旋律がこの讃歌に付けられてきました。そして、1839年、ローウェル・メイソン博士(右)の作曲した曲が、この讃歌の決定的な旋律となりました。それがこの「もろびとこぞりて」です。(他の旋律がつけられていることもあります)。
この旋律は、ワッツの同時代人であったフレデリック・ヘンデル(Frederick Handel:1685-1759)の曲をメイソンが改変した、と言われています。その根拠は、作曲者メイソンのオリジナルスコアに、「ヘンデルの曲から」という記述があるためです。しかし、研究者の間では、この曲がヘンデル作曲だとする根拠は薄弱である、と疑問視する向きもあります。
一般に『原曲』とされているのは、オラトリオ『メサイア』の第33曲、さらに第17曲、さらに第2曲まであげる人もいます。はじめの2曲は確かに似ていますし、当時はこうした「改変」がよく行われていたとも言われます。しかし、だからと言って『もろびとこぞりて』が『メサイア』の高度な変奏曲だとか、ヘンデル「作曲」だとか言うのには、やはり釈然としない感が残ります。
作曲者自身が吐露しているように、ローウェルは『メサイア』から天啓を得たのかも知れません。しかし、そこから先はあくまでローウェル自身の仕事であり、巷間言われるような「作詞:ワッツ、作曲:ヘンデル」という図式は改められねばならない、と主張する人もいます。また、当時ローウェルは、マサチューセッツのヘンデル・ハイドン協会の重要な地位にいましたから、ヘンデルに敬意を表してこうした形にしたのではないか、とも言われています。皆さんはどう思われますか。
参考までにその曲を下にあげますので、興味がおありの方はぜひお聞きになってみてください。

ヘンデル『メサイア第2部(第33曲)』
CHORUS:Lift up your heads, O ye gates

ヘンデル『メサイア第1部(第17曲)』
CHORUS:Glory to God in the highest

ヘンデル『メサイア第1部(第2曲)』
CHORUS:Comfort ye, comfort ye my people
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ローウェルが作曲を始めたのはジョージア州サヴァンナでした。サヴァンナは、「 ジングル・ベル」の作者であるJ.ピアポントのお墓があることでも有名です。1812年から27年までの間、ここで彼は銀行家として働いていました。彼が自分の作曲集を出版しようとしたとき、最初はどこの出版社でも拒否されたのですが、先ほど述べたマサチューセッツのヘンデル・ハイドン協会が出版を引き受けてくれました。マサチューセッツは自分の生まれ故郷でもあったので、メイソンはジョージアからそこへ移り、最終的にはその協会の代表となります。ここで彼は豊富な作曲の経歴を保ち、じつに1600曲にのぼる作曲をしました。この曲もその一つで、はじめの題名は「アンティオキア(Antioch)」でした。これは、シリアのアンティオキアという町(古代シリア帝国の首都)の名前からとられましたが、それは、この地が初代法王聖ペテロによる伝道の出発点でもあり、キリスト教徒が最初に「クリスチャン」と呼ばれた土地でもあったからだと言われています。
「もろびとこぞりて」は今ではクリスマスのもっとも大切な、喜びに満ちた曲となっています。このワッツの詩は、John Wyeth の「Nettleton」という曲で謳われることもありますが、そちらの方は、むしろ「Come Thou Fount of Every Blessing」の詩で有名でしょう。
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